見越入道
みこしにゅうどう
見上げて伸びる入道・見越入道
夜道や坂の突き当たり、四つ辻、石橋、木の上などに現れる入道姿の怪異。見上げれば見上げるほど巨大化し、恐れに囚われた者を脅かす。対処は「見越した」「見抜いた」と唱える、あるいは落ち着いて頭から足へと見下ろすなどが知られる。正体は一定せず、『宿直草』ではタヌキの変化、福島県南会津郡檜枝岐村ではイタチ、信濃ではムジナとするなど、地域によって動物の化生説が伝わる。『宿直草』『煙霞綺談』『古今百物語評判』など江戸期の怪談・随筆にも見える著名な類型で、緋衣をまとい一丈に及ぶ姿を語る『煙霞綺談』のように大入道と重なる記述も多く、地方では両者を混同して伝える。