石燕画の意匠を基調とし、ほつれた経巻が自ら巻き解け、端が四肢のように動く存在として描く。音もなくすり寄り、読誦の声に反応して揺らぐ。由緒ある経を破り捨てたり、踏みつけるなど不敬があれば、夜更けに紙擦れの音や微かな読経が響き、灯影に経の文字が漂うとされる。一方で、経を浄めて納めると鎮まり、書院の埃を払うなど無害に留まるとも語られる。近世の書物信仰と付喪神観が交差する像であり、『百鬼夜行絵巻』の鳥首像との連想は、言葉(呪力)を運ぶものとしての“嘴”の象徴性に通じると理解されるが、具体の伝承地や人物名は史料に拠る外は不詳である。
妖怪設定
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