珍しい
伝統妖怪

狸囃子

たぬきばやし

カテゴリ
山野の怪
性格
人を惑わすが執拗ではないとされる
起源
東京都墨田区・千葉県木更津市 (本所・證誠寺譚)
  • 本所馬鹿囃子(東京都 墨田区)本所七不思議
  • 木更津證誠寺(千葉県 木更津市富士見)證誠寺狸囃子
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子供向け
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お子様にも分かりやすく狸囃子について説明したページもご用意しています。

基本説明

夜更けに、どこからともなく笛や太鼓の囃子が聞こえ、音を追えば逃げるように遠のいて所在の掴めない、音の怪異。江戸・本所では馬鹿囃子とも呼ばれ、本所七不思議の一つに数えられた。実体は確かめられず、風に乗った祭囃子の反響や重なりとする説もあるが、俗には狸の仕業と噂された。千葉県木更津市の證誠寺には、和尚と狸が囃子と腹鼓を競い合ったという狸囃子の伝説が伝わり、これを題材にした野口雨情の童謡で全国に知られるようになった。化けと腹鼓で人を化かす狸の代表として、俗に言う日本三大狸の一つにも挙げられる。

民話・伝承

江戸時代、本所界隈で夜更けに囃子が鳴り、追っていくと音は遠のき、夜明けには見知らぬ場所にいたという話が語られた。平戸藩主松浦静山も人を遣って音の出所を捜させたが、割下水のあたりで音が消えたと『甲子夜話』は記す。木更津・證誠寺の伝説では、月夜の晩に多くの狸が境内で腹鼓を打ち踊るのを和尚が見つけ、三味線をもって囃子比べに加わった。幾夜も続いたのち四日目、狸たちは現れず、見れば総大将の大狸が腹を破って死んでおり、和尚はこれを哀れんで塚を築いて弔った。その狸塚が今に残るという[2]。この寺の伝説をもとに野口雨情が作詞、中山晋平が作曲した童謡「証城寺の狸囃子」が大正末に発表され、寺名は『金の星』掲載時に「誠」から「城」の字に改められたと伝わる[3]。本所の音の怪と證誠寺の寺伝・童謡は本来別の流れだが、いずれも狸囃子の名で語り継がれている。

俗に言う三大狸伝説

日本三大化け狸

俗に言う日本三大狸伝説 ── 館林・茂林寺の分福茶釜、松山の八百八狸(隠神刑部)、木更津・證誠寺の狸囃子。佐渡の団三郎狸も並べ、化けと腹鼓で人を化かし、また土地を護った大狸たちが集う。

徹底解説

江戸・本所周辺で伝えられた狸囃子の典型。音は笛・太鼓・三味線などが重なったように響き、近づくほど遠のき、路地を曲げると別の方向に移る。水路や堀端で急に途切れる例が多く、風向や地形による音の屈折・反響が民間でもしばしば原因として語られたが、当時は狸の仕業とも理解された。本所七不思議の一つとして見世物や読み物にもしばしば言及され、名は「馬鹿囃子」「狸囃子」と混用される。実体の目撃が伴わない点が特徴で、音のみが主体の怪異として記録的価値が高い。俗信では、追いすぎると道に迷い夜明けに郊外へ出てしまうため、途中で耳を塞ぎ立ち止まると良いとされた。

妖怪設定

この区画は物語を楽しむための当サイト独自の設定です。史実・考証ではありません。

性格
人を惑わすが執拗ではないとされる
相性
静かな夜道を歩く者・物音に敏い者と相性悪し
能力・特技
音で方向感覚を乱す距離感を撹乱する残響気配を残さず音のみを響かせる
弱点
風向きが一定だと見破られやすい, 夜明けと共に収まる
生息地
江戸・本所周辺, 堀や水路の近く, 田畑の広がる郊外

🔮妖怪相性診断

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出典・参考文献

3
  1. 甲子夜話 [古典文献]
  2. 證誠寺の狸囃子伝説日本伝承大鑑(日本伝承大鑑) [temple_tradition]千葉県木更津市の證誠寺に伝わる狸囃子伝説。和尚と狸が月夜に囃子・腹鼓を競い合い、四日目に総大将の狸が腹を破って死に、狸塚を築いて弔ったとする。
  3. 証城寺の狸囃子(童謡)野口雨情 作詞・中山晋平 作曲((童謡『金の星』ほか), 1924-1925) [literary]野口雨情が木更津・證誠寺の狸囃子伝説をもとに作詞、中山晋平が作曲した童謡。1924年に発表、1925年に曲譜掲載。寺名は『金の星』掲載時に「誠」から「城」へ表記が変わった。

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