『絵本百物語』の記述に依拠し、島状に見える巨体を海上へ現す海の怪として整理した版。背は砂や小石を載せ、遠望すれば無人島に擬せられる。船人が寄せれば身を沈め、渦と荒波が生じて船体は破損・転覆する。語りは航海の危険や海上視認の錯誤を戒める性格が強く、安房沖の実見談として伝えられる一方、蝦夷近海の巨魚記事や「赤えいの京」などの異聞が並記され、海上に多い怪異として総称的に語られる。博物誌的説明と怪異譚が交錯し、具体の生態描写は乏しいが、巨体・浮沈・荒波の三要素が核である。
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