基本説明
機尋は、鳥山石燕『今昔百鬼拾遺』に描かれた布の妖怪。機で織られた布にこもった怨念が蛇身となり、人を捜してさまよう姿として示される。作中解説では、外出して戻らぬ夫を恨みつつ機を織る女の情念が布を変じさせたとされる。実在の口承は確認されず、石燕の創意に基づく観念的怪として美術史的に位置づけられる。
民話・伝承
布が蛇となる地方伝承は確認に乏しいが、各地には水底から機織の音が響くとする機織淵・機織池の説話があり、水神と機織の結びつきが語られる。近世以降の芸能では大蛇の巨大さを示す語「二十尋」が用例として知られ、これと「機(はた)」の連想や、邪心と蛇身の語呂が創作背景と論じられている。実在地名や人物に特定の比定はない。
コレクション収録
この妖怪は以下のコレクションに収録されています:
徹底解説
鳥山石燕が絵と添書で提示した観念的な怪を基準とする版本。布に宿った恨みが蛇の姿で主の行方を尋ね歩くとされ、道具霊と蛇の象徴性が重ねられる。民俗資料としては独立の口承が乏しいため、付喪神譚の系譜と、水辺で機音が聞こえる伝説群との接点を示す画題的整理に留まる。語源面では芸能における「二十尋」との連想や、言葉遊び的解釈が紹介されるが、確証的典拠は限定的である。視覚表現では長布が身をくねらせ蛇形となり、先端が舌または裂け目のように描かれるのが通例。
妖怪設定
この区画は物語を楽しむための当サイト独自の設定です。史実・考証ではありません。
- 性格
- 執念深く静謐
- 相性
- 情念や未練に反応しやすい
- 能力・特技
- 布が蛇身のように伸縮しうねる主の所在を辿る象徴的探索恨みの念を媒介して動く
- 弱点
- 持ち主の執念が解けると鎮まる, 断ち切られ焼却されると失力, 水音や機音が途絶える場所では勢いを失う
- 生息地
- 機屋や機のある室内, 橋のたもとや川辺, 淵・池のほとり
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