無垢行騰
🎭 一般

無垢行騰

むくむかばき

🏛️
伝統妖怪
古来より伝承
付喪神📍 江戸付喪神(衣装具)

📖 基本説明

鳥山石燕『百器徒然袋』に描かれた行騰(むかばき)が化した付喪神。腰以下を覆う狩装束の毛皮が霊威を帯びて立ち上がる姿として示され、石燕は『曽我物語』の河津三郎の行騰に擬したが、復讐譚など具体の逸話は伝わらず由来は不詳。絵巻群にみえる行騰姿の妖怪像とも響き合う、器物怪異の一例。

🏮 民話・伝承

『百器徒然袋』の詞書に「赤沢山の露ときへし河津三郎が行騰にやと、夢心におもひぬ」とあり、『曽我物語』の場面への連想として示される。工藤祐経への報復譚は各地伝承に見えず、無垢行騰そのものの口承は乏しい。近世の百鬼夜行・付喪神絵巻には行騰をつけ木馬に跨る妖怪図があり、行騰の妖怪観念の背景として参照される。

無垢行騰 伝統版

江戸期の絵画資料に基づく無垢行騰像を整理した版本。行騰は狩装束の防寒・防刃のため腰から脚に巻く毛皮装具で、長年の使用や主との離別を契機に霊性を帯びると考えられた器物怪異の系譜に置かれる。石燕図では、脚部のみが独立して歩むかのように描かれ、詞書で『曽我物語』の河津三郎の行騰へと連想が及ぶ。ただしこれは絵師の文芸的示唆であり、特定個体の怨霊譚としての展開は史料上確認されない。近世の百鬼夜行・付喪神絵巻には行騰を装着した妖怪像が散見され、行騰という具の異形性が視覚的に強調される。性質はおおむね夜分に現れて人を驚かす程度と解され、害益の具体は伝わらない。土地的な固有伝承は乏しく、作例の多くは都市的な絵画文化圏に属する。器物が齢を経て霊を宿すという観念の典型として理解される。

性格特徴については、寡黙・執念深いと解されがちだが本性は不詳また、相性の良い人については、古道具や武具の霊と相和すが、人に対しては中立

主な能力・特技としては、自立歩行して主の足運びを模す、衣装具の紐を鳴らし物音で人を驚かす、寒風をはらう霊威で足元を護ると信じられたなどが挙げられます。

一方で弱点もあり、新調され手入れの行き届いた装具に置き換えられると力を失う, 塩や清水での清めとされています。

主な生息地は町家の道具蔵, 武家や狩猟具の納所, 絵巻・版本の図像世界とされています。

下図は伝統版の診断評価図です。各項目の値が高いほど、その特性が強く表されていることを示しています。

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