毎日誕生する現代妖怪をチェック
現代社会に潜む新しい妖怪たちとの出会い
2025年8月21日木曜日
(れいぞうもり)
冷蔵庫に長年貼られた磁石飾りが、人々の記憶や食欲の気配を吸い取り、ある夜ふと目覚めてしまった付喪神。 持ち主が目を離すと、静かに位置を変え、買い置きの食材や約束事を忘れさせる。また時には夜更けに囁くような気配を放ち、無用な間食へと誘うとされる。 その姿はどこか可笑しく、家の中に潜む小悪魔的な存在として恐れられている。
とぼけた策士
几帳面な人には挑発的、ズボラな人には甘言
朝日の直射で磁気が鈍る, 整然とした週次の貼り替え儀式, ガラス面や木製扉には定着しにくい, 強い消磁処理や掃除の徹底
ワンルームのキッチン, 深夜営業地域のマンション, シェアハウスの共用冷蔵庫
昔から団地やアパートに住む人々の間では「冷蔵庫のマグネットが勝手に落ちたり動いたら、冷蔵守の仕業だ」と囁かれてきた。 ある家では、夜中に冷蔵庫の扉を開けると、磁石の飾りが一つだけ別の場所に動いており、翌日その家の主人は冷凍庫の肉を使い忘れて腐らせてしまったという。 また別の家では、子供が夜中に冷蔵庫の前で泣いていたが、理由を聞くと「冷蔵庫から声がして、お菓子を食べろって言った」と答えたと伝わる。 こうした話から、冷蔵守は人の食のリズムを乱す現代の妖怪として知られるようになった。
過去に誕生した現代妖怪たちの記録
時の流れとともに現れた神秘的な存在たち
(せんきゅうき)
祭りの夜に遊ばれるヨーヨーに宿った現代の妖怪。光と影を操り、宙を舞うように人々の目を奪う。子どもたちの歓声や屋台の賑わいから力を得て、時に眩しく輝き、時に不思議な影を落とす。人々が楽しむ心を映し出す存在だが、遊びすぎて夢中になると、絡まった糸のように身動きが取れなくなるといわれている。
(しゃとうき)
車の前照灯ガラスに宿った妖怪。夜道を走る車の強い光が人の目を惑わせ、そこに恐怖や焦りの心が映り込み妖怪化したといわれる。
(きんぎょとう)
提灯の中で泳いでいた金魚の魂が、祭りの夜の熱気とともに灯火と混ざり合い、妖怪に変じた存在。 小さな金魚の姿をした光の妖怪で、人をふんわり照らしながら夏の夜を漂う。
(わすれものこぞう)
持ち物をよく忘れる人の心から生まれた妖怪。いつも小さなランドセルや風呂敷を背負っているが、中身は空っぽ。人の大事な物をこっそり隠し、「あれ、どこいったっけ?」と慌てる様子を見るのが大好き。
(すずみおに)
人々の「涼みたい」という欲望と、夏の蒸し暑さから生まれた現代の妖怪。 便利だが、頼りすぎると体調を崩すとも言われる。
ここから新たな物語が始まる...
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