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絡新婦

じょろうぐも

絡新婦

絡新婦

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基本説明

絡新婦は大蜘蛛が美女に化けて人を誘うとされる妖怪で、「絡新婦」は本来の「女郎蜘蛛」に漢名を当てた熟字訓である。鳥山石燕『画図百鬼夜行』は火を吹く子蜘蛛を従える女の姿で描く。住処に人を誘い、糸で絡め取って弱らせ食らうとされ、滝や淵、山里の廃屋など水辺・人里の境界での怪異譚が多い。正体を見破られると天井裏や岩間へ逃れるという伝承が各地に伝わる。なお、源頼光が退治した大蜘蛛は『土蜘蛛草紙』に説く土蜘蛛で、絡新婦とは本来別系統の妖とされる。

民話・伝承

『宿直草』では、子を抱いた女に惑わされた若武者が女を斬ると、天井裏で一、二尺ほどの大蜘蛛が死んでいたという。『太平百物語』には、作州高田で孫六が幻の屋敷の女に誘われ、覚めると軒に蜘蛛の巣が満ちていた話がある。

各地の女郎蜘蛛淵伝承では、滝壺で男に糸を絡めて引き込むと語られる。伊豆の浄蓮の滝では、足に糸を掛けられた男や、口止めを破った木こりが滝壺に消えたという。仙台の賢淵では、糸を掛けられた者が機転で切り株に付け替えて難を逃れ、株が水中に引き込まれたことから、のちに水難除けとして祀られるようになったと伝える。これら水辺の怪異は、糸を張って獲物を捕らえる本来の生物ジョロウグモの生態が、人を絡め取る女の妖へと重ねられたものとされる。

妖怪カード3

絡新婦 を様々な画風のカードで

カード一覧

徹底解説

江戸期資料に見える典型像を基礎とする絡新婦。大蜘蛛が長年を経て化生し、若い女や母子に姿を変えて人心の隙に付け入る。舞台は滝・淵・山里の縁側や廃屋など境界領域で、糸を幾重にも掛けて身動きを奪い、眠りや幻惑で判断を鈍らせる。石燕は火を吹く子蜘蛛を従える姿を描き、群れでの挙動や家屋の上層(天井裏)への逃避といったモチーフが定着した。土地によっては水難除けの神格化を受け、碑や祠が立つ例もある。人の機転(糸を切り株に結ぶ、正体見抜き)で退けられる型が多い一方、口止めを破ると命を落とす禁忌譚、恋慕に囚われ衰弱する因縁話など、境界の畏れと色香の危うさを映す。創作的脚色を避け、既存伝承の幅の中で性質をまとめた像である。

妖怪設定

この区画は物語を楽しむための当サイト独自の設定です。史実・考証ではありません。

妖怪タイプ
伝統妖怪
カテゴリ
動物変化
レアリティ
伝説
性格
妖艶で執拗、縄張り意識が強いが理非を弁えるとされる土地もある
相性
軽率に誘いに乗らない者、境界を畏れる者と相性良し
能力・特技
変化(若い女・母子の姿)強靭な蜘蛛糸で拘束・引き寄せ幻惑・夢見による迷わせ高所や天井裏への退避子蜘蛛の統率
弱点
正体を見破られると退く, 糸を断たれると力を削がれる, 機転や禁忌順守により介入が阻まれる
生息地
滝・淵(浄蓮の滝・賢淵などの伝承地), 山里の廃屋・縁側周辺, 岩間・天井裏

🔮妖怪相性診断

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出典・参考文献

4
  1. 画図百鬼夜行鳥山石燕(国文学研究資料館国書データベース(東京藝術大学附属図書館所蔵), 安永5年(1776年)) [古典図像]鳥山石燕『画図百鬼夜行』所収の産女図。国書データベース第22コマ。
  2. 土蜘蛛草紙(土蜘蛛草子)(詞書・絵、作者未詳)((絵巻、東京国立博物館蔵本ほか), 南北朝期(14世紀)) [絵巻]
  3. 宿直草(御伽物語)荻田安静((江戸前期の怪談集), 寛文/延宝期(17世紀後半)) [古典文献]
  4. 太平百物語 [古典文献]

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