
狒々老猿化けの女攫い・狒々
ひひ
詳細説明
江戸期の図像や民俗記録に基づく狒々像。山地に棲み、老猿が変じて巨体・怪力を得た存在と語られる。人前で高笑いし、反り返った長い唇が目を覆うため隙が生じるという特徴が各地の語りに共有される。女性攫いの逸話、樵との格闘譚、風雲を起こし人を投げる話が伝わる。『和漢三才図会』など博物書は黒い体毛・大柄・人語の伝聞を記すが、具体の出現地や実物性は定かでない。名称は笑い声に由来する説が流布し、山童・猿神と混称される場合があるが、狒々は猿形の山の怪として区別されることが多い。
出典情報
種類全体の出典reference
本草綱目
著者: 李時珍
年代: 1596
出版社: (明代の本草書)
種類全体の出典reference
和漢三才図会 (寺島良安 1712)
著者: 寺島良安
年代: 1712
出版社: 杏林堂
種類全体の出典reference
妖怪談義 (妖怪名彙)
著者: 柳田國男
年代: 1956
出版社: 修道社 (のち講談社学術文庫ほか)
種類全体の出典primary
今昔画図続百鬼「逢魔時」
著者: 鳥山石燕
年代: 安永8年(1779)
出版社: 江戸東京博物館所蔵・国文学研究資料館国書データベース
性格
獰猛で嘲笑好き
相性
山野の樵や旅人と相克
能力・特技
弱点
笑って唇が目を覆った隙, 額への刺突, 火や大音で退くと語る例あり
診断評価
妖怪バウンダリー・タイプ指標
いたずら濃度
3.0high: 戯 low: 護
📝 メモ
女攫い、怪力、風雲で人を脅かす獰猛な山の怪である。
変化適応
0.0high: 化 low: 定
📝 メモ
老猿化けの類型だが、狒々となった後の変化は弱い。
夜話度
1.0high: 夜 low: 昼
📝 メモ
山の怪として夜話性はあるが、夜限定ではない。
情の深さ
1.0high: 縁 low: 境
📝 メモ
女性攫いなど執着的行動はあるが、特定縁より欲望寄り。
結界強度
2.0high: 律 low: 流
📝 メモ
山地の樹林、渓谷、洞穴周辺を行動域とする。
表舞台圧
3.0high: 表 low: 影
📝 メモ
巨体の老猿怪として高笑いし、人前で強い圧を放つ。
妖怪相性診断
喜び
4.0喜びと楽しさの程度
📝 メモ
しばしば大笑いするが、嘲笑的で他者への敵意が混じるため純粋な喜びとは言い難い。
怒り
7.5怒りの激しさの程度
📝 メモ
獰猛で人を襲う、風雲を巻き起こすなど激しい怒り・攻撃性が描写される。
慈悲深い
1.5慈悲深さの程度
📝 メモ
慈悲や情けを示す語りはなく、嘲笑と暴力性が目立つ。
憂鬱
2.0憂鬱で思慮深い程度
📝 メモ
憂愁や思索的側面は伝承に乏しい。
静寂
1.5内なる平静の程度
📝 メモ
内的平穏は見られず、挑発的かつ衝動的。
いたずら好き
3.5いたずら好きで活発な程度
📝 メモ
嘲笑や人を翻弄する振る舞いに軽いいたずら性はあるが、基本は害意。
やさしい
1.0やさしく親しみやすい程度
📝 メモ
人攫いや嘲笑、攻撃性が強調されるため親和・温和性はほぼ皆無。
厳格
2.5厳格で真面目な程度
📝 メモ
規律や戒律を体現する描写はなく、奔放で荒々しい。
守護的
1.5他者を守る傾向
📝 メモ
守護的な逸話は乏しく、人間に敵対・加害する事例が主。
神秘的
7.0神秘的で不思議な程度
📝 メモ
老猿が化ける起源説、風雲を起こす能力、名称由来の異説や他怪との混同など神秘性が高い。
霊性の深さ
4.5精神的境界の深さ
📝 メモ
山の怪・猿神や山童との混同、博物書記載など民俗学的厚みはあるが、教化的・宗教的深みは中程度以下。
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