湯殿山大権現は、形を持つ神像ではなく、熱湯を噴き上げる茶褐色の巨大な霊巌そのものを御神体とする点で、日本の山岳信仰の最も古い自然崇拝の姿を今に伝える。出羽三山は羽黒山が現世の幸を、月山が死後の世界を、湯殿山が生まれ変わりの未来を象徴する三山一体の行場とされ、その奥の院たる湯殿山は三山巡りの結節点に据えられた。御神体には社殿も屋根もなく、参拝者は履物を脱ぎ、土と石の混じる参道を素足で踏んで霊巌に登る。山中での見聞を口外してはならぬという厳しい禁忌——「語るなかれ、聞くなかれ」——が今日まで守られ、写真撮影も固く禁じられる。明治の廃仏毀釈で権現号こそ失われ大山祇命らを祀る神社となったが、語らぬ霊巌に手を合わせる信仰そのものは断たれていない。再生と即身成仏を司る、出羽の沈黙の神格である。
妖怪設定
この区画は物語を楽しむための当サイト独自の設定です。史実・考証ではありません。
性格 - 寡黙にして峻厳。語られることを拒み、素足で近づく者にのみ大地の力を分け与える。
相性 - 再生と覚悟を求める巡礼者、自然への畏れを忘れぬ者と深く結ぶ。軽々しく秘事を語る者を退ける。
能力・特技 - 熱湯湧く霊巌に宿り、登る者へ大地の力を授ける即身成仏・生まれ変わりを司る再生の権能山中の秘事を語らせぬ禁忌の結界
弱点 - 御神体は人の手を加えてはならず、語ること・撮ることを禁忌とする。明治の神仏分離で権現号を喪失した。
生息地 - 出羽三山の奥の院・湯殿山の霊巌に鎮まり、開山期 (初夏から晩秋) のみ参拝が許される。
語るなかれ・湯殿山の霊巌の神についてさらに詳しい情報や診断結果については、こちらをご覧ください。