
山童西日本山中の童子・山童
やまわろ
詳細説明
この版では、河童の「もう半分」である山童を、山の暮らしの側から見る。河童が水辺で人を脅かす存在なら、山童は山仕事の現場に現れる存在だ。樵や炭焼きが木を運ぶのを手伝い、その見返りに酒や握り飯を受け取る。ただしそのやり取りには厳しい掟があり、約束した品を先に渡すと働かずに逃げ、約束を破られると激しく怒って災いをなす。山で働く人々にとって山童は、頼りになる相棒であると同時に、礼を欠けば牙をむく油断ならない隣人でもあった。
山童をめぐる話には、山の怪異がぎゅっと詰まっている。誰もいないのに大木が倒れる音が響く「天狗倒し」、人の歌や斧の音をそっくり真似る声、そして大工の墨壺の線を嫌うという妙な弱点。これらは、深い山に分け入った人が抱く畏れそのものである。そして秋の彼岸に山へ入り、春の彼岸に川へ戻るという「河童の渡り」[1]の言い伝えが、山童と河童を一本の糸でつないでいる。山と川を行き来する一つの水の神――その山での顔が、山童なのである。
出典情報
種類全体の出典reference
山島民譚集
著者: 柳田國男
種類全体の出典reference
和漢三才図会 (寺島良安 1712)
著者: 寺島良安
年代: 1712
出版社: 杏林堂
種類全体の出典primary
百怪図巻
著者: 佐脇嵩之
年代: 元文2年(1737年)
出版社: 福岡市博物館(DNPアートコミュニケーションズ画像提供)
性格
山仕事を助ける働き者だが、約束と礼にはきわめて厳しく、違えれば激しく怒る。いたずらと怪音で人を惑わす一面も。
相性
山の仕事や自然を敬い、約束を守る義理堅い人
能力・特技
弱点
大工の墨壺の墨線を嫌う / 礼の取り決めを破られると激怒する / 約束の品以外を受けつけない
コレクション収録
この妖怪は以下のコレクションに収録されています:
診断評価
妖怪バウンダリー・タイプ指標
いたずら濃度
2.0high: 戯 low: 護
📝 メモ
物真似・怪音・相撲・食い逃げなど悪戯が明記される
変化適応
3.0high: 化 low: 定
📝 メモ
河童が秋に山へ入って山童になる変化が本体
夜話度
1.0high: 夜 low: 昼
📝 メモ
山中怪として夜気はあるが、出現時刻は限定されない
情の深さ
1.0high: 縁 low: 境
📝 メモ
樵や炭焼きとの礼の交換に結びつく
結界強度
3.0high: 律 low: 流
📝 メモ
約束と礼に厳しく、通り道や墨線など境界を強く意識する
表舞台圧
1.0high: 表 low: 影
📝 メモ
童子姿で山仕事に関わるが、山中の小妖として出る
妖怪相性診断
喜び
6.5喜びと楽しさの程度
📝 メモ
相撲好きや悪戯・物真似から遊楽的で陽気な側面が強い。
怒り
7.0怒りの激しさの程度
📝 メモ
約束破りや通り道妨害には激怒し報復する伝承が目立つ。
慈悲深い
3.0慈悲深さの程度
📝 メモ
情け深さよりも取り決め重視で、約束違反には厳しく怒るため慈悲性は低め。
憂鬱
2.5憂鬱で思慮深い程度
📝 メモ
憂い深い描写は乏しく、活発で奔放な性向が強い。
静寂
3.0内なる平静の程度
📝 メモ
怪音や悪戯で騒がしく、静謐さは低い。
いたずら好き
8.0いたずら好きで活発な程度
📝 メモ
相撲・悪戯・模倣など遊戯性が顕著。
やさしい
5.5やさしく親しみやすい程度
📝 メモ
山仕事を手伝い人語も介すため一定の親和性があるが、悪戯や無断入浴など迷惑行為も多く中庸。
厳格
6.5厳格で真面目な程度
📝 メモ
礼の取り決めや約束厳守に強くこだわるため規範意識は高め。
守護的
3.5他者を守る傾向
📝 メモ
特定の人を守るよりは取引関係で助力する存在で、守護性は限定的。
神秘的
7.5神秘的で不思議な程度
📝 メモ
天狗倒し様の怪音や物真似、一つ目描写、河童との季節的往還など神秘性が強い。
霊性の深さ
5.5精神的境界の深さ
📝 メモ
山野の小妖として民俗的存在感はあるが、教化や深遠な霊的教義は薄く中程度。
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