小玉鼠、山中に現る
こだまねずみ
北秋田のマタギ社会で語り継がれた山中の怪異像を、狩猟儀礼と禁忌の文脈で整理した版本。姿はヤマネや小鼠に似て丸く、小柄で素早い。人と対面すると突如として膨張し、鉄砲の発砲のような一撃の轟音を放つ。多くの語りでは自ら破裂して肉片と内臓を飛散させるが、別伝では破裂せずに跳ね回りつつ破裂音だけを響かせるという。いずれも出会いは山の神の怒り・警告を示す凶兆で、目撃後の猟は中止が定法とされた。続行すれば収獲は絶え、悪天候や雪崩に見舞われると恐れられた。祟りの避け方としては山を下り、家で「ナムアブラウンケンソワカ」と唱えて身を清める。起源については、小玉流の七人のマタギが罰を受けて小玉鼠となったとする語りがある一方、冬眠中のヤマネを掘り起こした行為が禁忌意識を喚起し怪異譚に昇華したとの解釈も示される。具体の年代・典拠は不詳で、語りは口承が主である。
人を避けるが兆しとして現れる
山の神への畏れを忘れぬ者と相性が良い
評価スコアと信頼度を可視化
詳しい相性診断は下記のテストで確認できます
喜びと楽しさの程度
📝 メモ:
喜悦や愉楽の描写はなく、出会いは凶兆で重苦しい
怒りの激しさの程度
📝 メモ:
山の神の怒りの兆しとして現れ、轟音や破裂は怒気の表象として強い
慈悲深さの程度
📝 メモ:
慈愛の表現は乏しいが、警告という機能に限定的な配慮性を見いだせる
憂鬱で思慮深い程度
📝 メモ:
憂鬱さの直接描写は薄いが、禁忌意識・祟りの文脈が陰鬱さを帯びる
内なる平静の程度
📝 メモ:
遭遇時は急激な膨張と爆音で静けさは乏しい
いたずら好きで活発な程度
📝 メモ:
悪戯的意図よりも凶兆・禁忌のサインであり遊興性はほぼない
やさしく親しみやすい程度
📝 メモ:
人を避けるが、遭遇時は膨張・破裂で驚愕と穢れを与える凶兆であり、親和性は低い
厳格で真面目な程度
📝 メモ:
狩猟禁忌を厳しく示し、続行すれば災厄という規範性が強い
他者を守る傾向
📝 メモ:
直接守るというより禁忌を知らせ狩猟中止を促す“警告役”として結果的に命を守る側面がある
神秘的で不思議な程度
📝 メモ:
破裂音や肉片散布という怪異性、山の神の警告の化身とされる点が強く神秘的
精神的境界の深さ
📝 メモ:
山の神信仰・穢れ観・祓詞まで結びつく儀礼的背景が深い
山を下り祓いの言葉を唱えると影響が薄れる, 無闇に追わず対峙を避けると被害が少ない
小玉鼠と性格や特徴が似ている妖怪たち
💡 相性度は性格や特徴の類似性に基づいて計算されています