
布の妖異 (無主・夜具型)
布団かぶせ寝床に降る重み・佐久島の布団かぶせ
ふとんかぶせ
住居・器物
🏞️ 漁村の寝間, 古い茅葺の天井裏, 海風の届く軒下, 夜更けの寝床
詳細説明
本項では、現代の妖怪事典類がこの怪に与えてきた 語り直しの過程 に焦点を絞る。一次資料は「ふわっと来てスッと被せて窒息させる」という骨格のみで、戦後の妖怪百科 (水木しげる『日本妖怪大全』系統、京極夏彦・多田克己編集の図鑑類) はこの一文を起点に、「軽く感じた布団が次第に重くなる」「眠っている隙に音もなく落ちてくる」等の細部を補ってきた。これらは一次記録に基づかない後世の脚色であるが、一方で漁村の夜の体感 ── 海風で湿った布団の重さ、過労で動けない金縛り、海から這い上がる潮の冷え ── をうまく現代の読者に伝える装置として機能している。鳥山石燕に類例が無い ── 江戸絵巻には収まらない近代沿岸民俗の怪 ── という出自が、結果として後世の絵師・作家に自由な造形を許す余白を作った点も含めて、この怪の現代的特徴と言えるだろう。
性格
眠りの隙を狙い、無音で覆い、ゆっくり重くなる
相性
夜半に独り寝る漁師と不和、布団を昼に陽干しした者と相剋
能力・特技
⚡ 寝床に音もなく降りる
⚡ 覆い被さると徐々に重みを増す
⚡ 口と鼻を塞ぐ
⚡ 目覚めの隙を奪う
弱点
昼に陽光で布団を陽干しすること, 同室の灯りと番をする者, 騒がず布団を掴み外側へ押し戻す沈着さ
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