名妖
伝統妖怪

金長

きんちょう

カテゴリ
動物変化
性格
受けた恩は命を懸けても返すと信じる、一徹で情に厚い古狸。へりくだりを知り、栄達よりも筋を通すことを選ぶ。穏やかに見えて、いざ守るべきもののためには一歩も退かない。
起源
日開野 (現·徳島県小松島市、阿波狸合戦の主役)
  • 徳島県阿波狸合戦の主役、日開野(小松島)の狸、金長神社
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基本説明

金長は阿波 (現·徳島県) の日開野に棲んだ狸で、四国を二分した「阿波狸合戦」の主役として語り継がれる。染物商·大和屋の主人茂右衛門に窮地を救われ、その恩義を生涯背負って戦い抜いた義の古狸として知られる。栄達の好機を恩のために退け、かつての師を宿敵として討ったその筋の通し方は、阿波の人々に長く愛されてきた。笠井新也の研究では二百六歳の古狸で人に憑いたとも記される。小松島市中田町には金長大明神を祀る金長神社が実在し、商売繁盛·金運の神として今も信仰を集める。1939 年の映画『阿波狸合戦』は大ヒットを記録した。

民話・伝承

天保年間 (1831-1845 頃)、松の大木で燻り出されかけた狸を、染物商·大和屋の茂右衛門が金を払って救ったと伝わる。それが金長で、恩返しに守護霊となり店を繁盛させた。やがて狸の最高位「正一位」を得ようと、四国の狸の総領·津田浦の六右衛門のもとへ修行に出る。六右衛門は金長に娘との縁組を勧めたが、金長は茂右衛門への恩義から断り帰郷した ── これが阿波狸合戦の発端と伝わる。師は宿敵となり、勝浦川を挟んで両軍六百匹余が三日三晩戦った。金長は六右衛門を討つも致命傷を負い力尽きた。没後、弘化 5 年 (1848) に正一位の神階を受けたと伝わる。1994 年のジブリ『平成狸合戦ぽんぽこ』にも「六代目金長」が登場する。

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同類1

徹底解説

金を払って救われた一匹の狸が、恩を返すために守護霊となり、やがて四国を二分する戦の主役となる。金長は栄達の好機を恩義のために退け、修行で世話になったかつての師·六右衛門を宿敵として討ち、自らも致命傷を負って主のもとへ帰り着いたと伝わる。没後に正一位の神階を授かったとされ、その筋の通し方と恩義の深さは、阿波の人々に長く愛されてきた。映画やスタジオジブリ作品を通じて、今なお語り継がれる義の古狸である。

妖怪設定

この区画は物語を楽しむための当サイト独自の設定です。史実・考証ではありません。

性格
受けた恩は命を懸けても返すと信じる、一徹で情に厚い古狸。へりくだりを知り、栄達よりも筋を通すことを選ぶ。穏やかに見えて、いざ守るべきもののためには一歩も退かない。
相性
義理堅く、人との約束を何より大切にする者と深く響き合う。打算で動く相手や、恩を忘れる者とは決定的に合わない。
能力・特技
人に憑き、店を繁盛させる守護霊としての霊力化け·変化と狸軍を率いる統率の才
弱点
恩義と筋を重んじるあまり、自らの栄達や安全を後回しにしてしまう。守るべき相手のためなら致命傷をも厭わない。
生息地
日開野 (現·徳島県小松島市)、勝浦川流域。金長神社に祀られる。

恩義に殉じた阿波の古狸·金長についてさらに詳しい情報や診断結果については、こちらをご覧ください。

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