戦場ヶ原の大蛇は、男体山(二荒山)の神が湖の領有をかけて取った化身である。とぐろを解けば中禅寺湖を半ば覆うほどに長大で、鱗は濡れた黒曜のごとく光り、双眸は水底の燐火を宿す。水を呼び霧を起こし、湖面に波濤を立てて敵を阻む。当初は赤城山の大百足に押されたが、人間の弓の名手の一矢を借りて形勢を覆したと伝わる ── 神でありながら人の助力で勝つという、山と里が交わる信仰の姿をとどめる。勝敗の跡は赤沼・菖蒲ヶ浜・戦場ヶ原の地名となって、今も奥日光の景観に刻まれている。
妖怪設定
この区画は物語を楽しむための当サイト独自の設定です。史実・考証ではありません。
