絵馬の精
えまのせい
社寺絵馬堂の宿り霊・絵馬の精
住居・器物御香宮神社(現·京都府京都市伏見区) ── 浅井了意『伽婢子』絵馬の精譚の舞台
奉納絵馬に宿る霊的存在として各地の社寺縁起や怪談に現れる型。出現は薄暮や夢中が多く、姿は奉納者の願意や絵柄に影響されると解される。老人像は教示・戒めを与える役を担い、女像は誘い・示現として現れることがある。神霊そのものではなく、奉納物に宿った霊性が神域の力を受けて顕れるという解釈が一般的。無闇に持ち帰る、汚す、火に投じるなどの行為を忌み、丁重な返納や焼納を好むとされる。遭遇は瑞兆とも畏れともなり、扱い次第で吉凶が分かれる。