
天孫の妃となった花と山の女神
木花咲耶姫桜花の国母神・木花咲耶姫
このはなのさくやびめ
神霊・神格
🏞️ 日向国の都萬神社 (現·宮崎県西都市妻) を古社とし、 のちに富士山本宮浅間大社をはじめ全国の浅間神社に鎮座する。
詳細説明
木花咲耶姫は、 日本神話のなかで「美と生命の有限性」 を一身に体現する女神である。 永遠を象徴する姉·石長比売と対をなし、 散るがゆえに美しい桜花として人間の寿命の起源を背負う。 一夜の懐妊を疑われたとき、 彼女は弁明ではなく行動を選んだ ── 戸のない産屋を土で塗り塞ぎ、 自ら火を放ち、 燃える炎のなかで三柱の御子を産み落とすことで潔白を証した。 この火中出産の凄絶さこそが、 安産·火防·五穀豊穣を司る女神としての信仰の核にある。 日向国の都萬神社では邇邇藝命と結ばれた「妻」 の地として、 また三皇子に甘酒を授けた母として祀られ、 のちに富士山の鎮護神·浅間大神として全国一三〇〇社に広がった。 花の儚さと炎の烈しさ、 そのどちらも併せ持つ点に、 この女神の比類なき魅力がある。
出典情報
種類全体の出典reference
古事記 上巻(瓊瓊杵尊と木花咲耶姫・磐長姫)
著者: 太安万侶
年代: 712
出版社: 和銅五年成立
信頼度: B
関連度: 高
種類全体の出典reference
大山祇の子孫·木花咲耶姫/磐長姫/神大市比売他
著者: 『古事記』 上巻
年代: 712
出版社: 記紀·神社史·民俗·風土記
信頼度: A
関連度: 高
種類全体の出典primary
都萬神社 ── 木花咲耶姫を祀る日向式内社 (西都市)
著者: 都萬神社·西都市観光協会·宮崎市観光協会
年代: 古代~現代 (式内社·創建年代不詳)
出版社: 宮崎県西都市妻
信頼度: B
関連度: 高
性格
華やかで芯が強く、 疑いに対しては命を賭して潔白を証す烈しさを併せ持つ。 桜花のように咲き誇る美と、 炎をくぐる母の覚悟を一身に宿す。
相性
天孫·邇邇藝命の妃。 父は大山津見神、 姉は石長比売。 子は海幸彦·山幸彦らで、 神武天皇に連なる皇統の母系をなす。 浅間信仰では富士山と結ばれる。
能力・特技
⚡ 火中出産 ── 炎のなかで子を産み潔白を証す
⚡ 火難除け·火防の加護
⚡ 安産·子授けの霊験
⚡ 五穀豊穣·酒造 (甘酒) を司る
⚡ 桜花を咲かせ春をもたらす
弱点
永遠の命を司る姉·石長比売を退けたことで、 その子孫 (人間) に有限の寿命をもたらした ── 美と引き換えに永遠を失う宿命を象徴する。
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