🔤 かな別妖怪図鑑
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雨女
あめおんな
伝承整理版(雨を呼ぶ女霊)
雨を呼ぶ、あるいは雨と結びつけられる女性的な妖怪・霊的存在。鳥山石燕『今昔百鬼拾遺』に「雨女」の画題が見えるが、そこでは楚の宋玉「高唐賦」由来の朝雲暮雨を踏まえた風刺色が強く、妖怪としての具体像は明示されない。民間では雨の日に現れて子を攫うと恐れられる説や、旱魃に雨をもたらす霊として畏敬される見方が併存する。
雨降小僧
あめふりこぞう
雨仕童
江戸時代の妖怪画集『今昔画図続百鬼』に見られる小僧姿の妖怪。中骨を抜いた和傘を頭に被り、提灯を手にする図で知られる。解説では雨の神「雨師」に仕える侍童に擬せられ、語呂を踏まえた言葉遊びも指摘される。黄表紙にも登場し、小間使いめいた役割で描かれることが多い。実在の土地伝承は乏しく、文献由来の性格が強い。
雲外鏡
うんがいきょう
伝統解釈(石燕本準拠)
江戸後期の鳥山石燕『百器徒然袋』(天明四年)に描かれた鏡の妖怪。丸鏡に妖しき顔が浮かび、古木の台に据わる姿で示される。石燕は照魔鏡の説話を引き、怪しきものの形を映す鏡に妖魔の影が移り住んで動き出したのではと記す。鏡そのものが年を経て霊性を帯びた付喪神として理解され、正体見破りの鏡観念と習合して語られる。
青鷺火
あおさぎび
伝統譚準拠
夜間、サギの体が青白く光って見える怪異。別名は五位の火・五位の光。江戸期の画集や随筆に記録があり、月夜や雨夜にも目撃される。正体はゴイサギとされることが多く、飛翔時に青い火のように見え、人々を驚かせた。発光は水辺の付着物や羽毛の反射などと説明されることもあるが、地域では怪火として語り継がれる。
馬鹿
うましか
絵巻準拠(伝統)
江戸期の妖怪絵巻に描かれる精怪。衣をまとい、前脚を左右に広げ、眼球が上に突き出た馬の顔に鹿の割れ蹄を備える姿で表される。『百物語化絵絵巻』(18世紀後半)や尾田郷澄『百鬼夜行絵巻』、『化物尽絵巻』などに同姿の図が確認されるが、行状や由来の説明は付されない。語の「馬鹿」からの連想図像とみられるが、機能や害益は資料上不明である。
鬼
おに
鬼(伝承像)
角を持つ力強い妖怪。恐ろしい姿をしているが、実は心優しい者も多い。
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