夜道に現れる貉
むじな
諸国のムジナ譚を基にした化かし専門の像。姿は犬ほどの大きさの獣で、前脚がやや短く、老成すると背に十字の色毛が交わるといわれる。人の注意や方向感覚を乱す術に長け、夜道で田と川、畦と水面、藁塚と人影を取り違えさせる。質の悪い者は食物や便所を別物に見せ、恥や災いを招く。人の形を取る場合は小僧、旅人、里女など目立たぬ姿を好み、声だけで誘う場合もある。地域によりタヌキや狐の譚と混交し、名のみがムジナである例も多いが、総じて「化かす獣」の範疇に含まれる。武芸や呪法で退けられる話よりも、正体を見破られれば霧散し、その後は近づかなくなるという結末が一般的である。ことわざ「同じ穴のムジナ」は同類のたとえで、巣穴の共用という観察と、化かし譚の連想とが重なったものと解される。伝承は東国に豊富で、江戸期の絵画資料にも「貉」の題で描かれた。
用心深く執拗、悪戯好きだが執念深さもある
夜行・人里近くの畦道で遭遇しやすいが、人を避ける傾向
評価スコアと信頼度を可視化
詳しい相性診断は下記のテストで確認できます
喜びと楽しさの程度
📝 メモ:
悪戯を楽しむ性向は強いが、陽気さよりも執念深さが目立つため中低程度。
怒りの激しさの程度
📝 メモ:
執念深く追い迷わせる描写があり怒りの継続は示唆されるが、破壊的狂暴さは限定的。
慈悲深さの程度
📝 メモ:
情けをかける描写は稀で、鎮めの供応に応じて退く程度。
憂鬱で思慮深い程度
📝 メモ:
憂い・物思いを主題とする記述は少ない。夜行性と影の性格からわずかに付与。
内なる平静の程度
📝 メモ:
内面的静謐よりも撹乱・悪戯が主。静かに忍ぶ性質はあるが平穏志向ではない。
いたずら好きで活発な程度
📝 メモ:
化かし・見誤らせ・声かけなど典型的ないたずら性向が強い。集団での悪戯も。
やさしく親しみやすい程度
📝 メモ:
人を化かして恥や災いを招く例が多く、親和的・友好的とは言い難い。ただし施しで鎮まる例があり0ではない。
厳格で真面目な程度
📝 メモ:
規範や戒めを課す厳格さは見られず、狡猾で気まぐれ。
他者を守る傾向
📝 メモ:
守護として振る舞う伝承は乏しく、基本は悪戯や迷わせ。施しで矛を収める程度。
神秘的で不思議な程度
📝 メモ:
幻惑・変化・声で誘うなど人の知覚を撹乱する術が中心で強い神秘性がある。古典史料から江戸画題まで幅広く、正体を見破るまで実体が掴めない。
精神的境界の深さ
📝 メモ:
『日本書紀』まで遡る古層性と変化・幻術の民俗的位相は深いが、教化・祟り神の体系ほどの宗教性はない。
正体見破り(塩・数珠・火光で照らすなどの所作), 名指しで呼ばれること, 夜明けの日光, 酒食の施しで鎮まる例
ムジナと性格や特徴が似ている妖怪たち
💡 相性度は性格や特徴の類似性に基づいて計算されています