諸国のムジナ譚を基にした化かし専門の像。姿は犬ほどの大きさの獣で、前脚がやや短く、老成すると背に十字の色毛が交わるといわれる。人の注意や方向感覚を乱す術に長け、夜道で田と川、畦と水面、藁塚と人影を取り違えさせる。質の悪い者は食物や便所を別物に見せ、恥や災いを招く。人の形を取る場合は小僧、旅人、里女など目立たぬ姿を好み、声だけで誘う場合もある。地域によりタヌキや狐の譚と混交し、名のみがムジナである例も多いが、総じて「化かす獣」の範疇に含まれる。武芸や呪法で退けられる話よりも、正体を見破られれば霧散し、その後は近づかなくなるという結末が一般的である。ことわざ「同じ穴のムジナ」は同類のたとえで、巣穴の共用という観察と、化かし譚の連想とが重なったものと解される。伝承は東国に豊富で、江戸期の絵画資料にも「貉」の題で描かれた。
性格特徴については、用心深く執拗、悪戯好きだが執念深さもあるまた、相性の良い人については、夜行・人里近くの畦道で遭遇しやすいが、人を避ける傾向
主な能力・特技としては、幻惑(道・川・方角の誤認)、変化(小僧・旅人などへの擬態)、声での誘い」「集団での悪戯、執念深い追い迷わせなどが挙げられます。
一方で弱点もあり、正体見破り(塩・数珠・火光で照らすなどの所作), 名指しで呼ばれること, 夜明けの日光, 酒食の施しで鎮まる例とされています。
主な生息地は畦道・林縁, 古い社寺の境内周辺, 用水路沿い, 田畑と山の間の里山帯とされています。
下図は伝統譚準拠・化かしのムジナの診断評価図です。各項目の値が高いほど、その特性が強く表されていることを示しています。
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