果ての二十日の一本だたら
いっぽんだたら
紀伊・熊野から奈良にかけての記録に基づく一本だたら像。姿は一つ目一本足と語られるが、実見例は少なく、降雪後に残る大きな単跡が出現の証とされる地域が多い。最も著名な特徴は十二月二十日の出現で、この「果ての二十日」は山の神や道の禁忌と重なり、山入りを慎む日として機能した。鍛冶との連関では、たたら吹きが片足で踏鞴を踏み、片目で炉を見る所作から隻脚・隻眼の姿になったと民俗学的に説明されることがある。また、伯母ヶ峰の系統では猪笹王という鬼神と同一視され、かつて峰を脅かしたが僧に封じられ、年に一度だけ解かれるという語りがある。熊野・厳島などでは「姿は見えず足跡のみ」とされ、恐れつつも直接の加害は限定的と語られる例もある。各地の一本足譚(雪入道・雪坊など)と習合・混同が見られるが、本項は熊野・奈良筋の要素を骨格とし、忌日と単跡、鍛冶起源説という三点を中核に据える。
人を避けるが、忌日には近づく者を厭う
山仕事・狩猟の作法を守る者とは衝突しにくい
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喜びと楽しさの程度
📝 メモ:
喜楽を示す描写はなく、出現は厄日と結びつく
怒りの激しさの程度
📝 メモ:
激烈な攻撃譚は少ないが忌日に近づく者を厭う・惑わす面はある
慈悲深さの程度
📝 メモ:
害意は強くないが慈愛的行為の伝承は乏しい
憂鬱で思慮深い程度
📝 メモ:
零落した鍛冶神解釈や冬季・厄日性が陰鬱さを帯びるが、直接的描写は限定的
内なる平静の程度
📝 メモ:
普段は人を避け静かに痕跡のみを残す性質がある
いたずら好きで活発な程度
📝 メモ:
人を惑わせる面はあるが悪戯的快活さは伝承上弱い
やさしく親しみやすい程度
📝 メモ:
人を避けるが忌日には近づく者を厭い退散させる性質。直接加害は限定的だが親和的でもない
厳格で真面目な程度
📝 メモ:
「果ての二十日」の禁忌と山の作法を強く体現し、規範を破る者を退ける
他者を守る傾向
📝 メモ:
山の禁忌を破る者を遠ざける点は結果的に戒めとして働くが、積極的な守護性は弱い
神秘的で不思議な程度
📝 メモ:
姿は稀で足跡のみ・特定日出現・鍛冶起源説など不詳要素が多い
精神的境界の深さ
📝 メモ:
山の神信仰・たたら鍛冶・封印譚(猪笹王)と重層的に結びつき霊的象徴性が高い
忌日を避ける作法や結界の遵守, 神社への祈願・護符, 火と音に驚いて退くとされる土地もある
一本だたらと性格や特徴が似ている妖怪たち
💡 相性度は性格や特徴の類似性に基づいて計算されています