能面・般若
はんにゃ
能・狂言の面相に定着した般若像は、平安以降の怨霊思想と中世の芸能美学が交差して成立した。角と牙、吊り上がる双眸は猛りを示す一方、口元や頬の陰影は悲嘆を帯び、舞台では角度により表情が変化して見える。説話では、執着に囚われた女が鬼となり、寺院での法会や読経によって解き放たれる筋が反復され、情念が形を得るという観念が強調される。地域固有の名指しは必ずしも一定せず、寺社縁起や能本の中で役柄として現れるのが通例である。仏教語の「般若(智慧)」とは語形が同一でも意味・由来を異にし、舞台では専ら鬼相を指す語として用いられる。面の色調は白・赤・黒など段階があり、執心の深まりを表す運用が見られるが、細部は流派により異同がある。
嫉恨深いが内には哀情を宿す
情に訴える祈祷・回向・和歌供養と相克
評価スコアと信頼度を可視化
詳しい相性診断は下記のテストで確認できます
喜びと楽しさの程度
📝 メモ:
喜悦は描かれず、苦悩と怒りが中心。
怒りの激しさの程度
📝 メモ:
嫉妬の炎による激しい加害衝動が典型で、能「道成寺」「葵上」でも猛りが主調。
慈悲深さの程度
📝 メモ:
成仏に向かう物語構造で哀切や救済可能性は示されるが、行動原理は嫉妬と執心で慈悲は低い。
憂鬱で思慮深い程度
📝 メモ:
面相に哀切が宿ると解され、執念の背景に深い悲嘆がある。
内なる平静の程度
📝 メモ:
成仏時には静けさが回復するが、通常は動揺と激情が勝る。
いたずら好きで活発な程度
📝 メモ:
惑わしの能力はあるが戯れ目的ではなく怨念由来で、遊戯性は低い。
やさしく親しみやすい程度
📝 メモ:
嫉恨を主とする鬼形で親和性は低いが、内面の哀情がごく稀に軟化を示すため0ではない。
厳格で真面目な程度
📝 メモ:
倫理的な厳格さは乏しいが、執心に囚われた一徹さと儀礼への反応(結界・読経)という規則性は中程度に見られる。
他者を守る傾向
📝 メモ:
基本は加害的存在。祈祷・回向により鎮まった後に害を退く間接的保護はあるが自発的守護性は乏しい。
神秘的で不思議な程度
📝 メモ:
能面の光と角度で表情が変容し、怨霊観と芸能美学が交差する象徴性が高く神秘性が強い。
精神的境界の深さ
📝 メモ:
仏教的情念観・怨霊思想・芸能表象が重層的に絡むため霊性的解釈の深度が高い。
読経・祈祷・法会, 加持による結界, 故人や当人への回向・懺悔, 時間の経過とともに執念が薄れる
般若と性格や特徴が似ている妖怪たち
💡 相性度は性格や特徴の類似性に基づいて計算されています