峠に潜む餓鬼憑き
がきつき
峠道や山中で遭うとされる典型的な餓鬼憑きの像。背景には合戦や行き倒れによる餓死者の霊があると理解され、旅人は少量の食を携え、通過前に峠へ供えることで難を避けた。発症は突然で、激しい空腹感、四肢の力抜け、足が前へ出ないといった訴えが中心で、しばしば日陰や風の通る場所で動けなくなる。対処は簡便で、米粒一つ、塩気のある握り飯の欠片、干物の端など、口に含むだけで憑きが弛むとされる。予防としては、弁当の一口分を山の神や行き倒れの霊へ撒く、道端の地蔵へ供えるなどが語られる。重い食を急にとることは避け、粥や雑炊で腹を慣らすとよいともいう。海辺では磯餓鬼、盆地や農村ではひだる神、四国ではジキトリなど名称は違えど、症状と対処はほぼ共通で、地域の死者供養や路傍供養の実践と密接に結びついている。
飢えに執着し無差別だが、供物には退く
施しや供養を怠る者と相性が悪い
評価スコアと信頼度を可視化
詳しい相性診断は下記のテストで確認できます
喜びと楽しさの程度
📝 メモ:
喜びや楽しさの表現は伝承上ほぼ見られない。
怒りの激しさの程度
📝 メモ:
激しい空腹を強いる攻撃性はあるが、怒号や破壊的暴威ではなく中程度の憤りの表現に留まる。
慈悲深さの程度
📝 メモ:
供えや一口の施しで退く点に限定的な応答性が見られるが、基本は飢えに執着する怨霊性。
憂鬱で思慮深い程度
📝 メモ:
餓死者の怨霊由来で哀切と未練の情感が強く、憂鬱さが色濃い。
内なる平静の程度
📝 メモ:
飢えの執着で落ち着きに欠けるが、供養・施しで鎮まる局面があるためゼロではない。
いたずら好きで活発な程度
📝 メモ:
悪戯的動機は薄く、害の性質は切迫した飢え由来で遊興性はほぼない。
やさしく親しみやすい程度
📝 メモ:
無差別に飢えを与える憑き物であり、基本的にやさしさは低いが、供物で退く点にわずかな融和性がある。
厳格で真面目な程度
📝 メモ:
供物・一口残しなどの通過儀礼に厳格に反応し、守らねば容赦なく罰を与える規範性がある。
他者を守る傾向
📝 メモ:
守護ではなく障害を与える存在。供物文化を促す間接的な社会的保護効果はあるが本質は守護的でない。
神秘的で不思議な程度
📝 メモ:
突発的な発症や少量の食で解ける性質、餓死霊と仏教の餓鬼観の習合など、民俗的に神秘性が高い。
精神的境界の深さ
📝 メモ:
仏教の餓鬼道観・路傍供養・合戦死者の慰霊が重なり、各地の同類伝承とも連関する霊的文脈が非常に深い。
米粒や握り飯などの食物供え, 周囲への一口の施し, 粥・味噌汁など軽い食での鎮め
餓鬼憑きと性格や特徴が似ている妖怪たち
💡 相性度は性格や特徴の類似性に基づいて計算されています