土蜘蛛
一般
伝統妖怪

土蜘蛛

つちぐも

性格

怨念深く執拗、狡猾

カテゴリ

妖怪・異人譚

起源

大和・豊後・肥前ほか各地

子供向け

お子様にも分かりやすく土蜘蛛について説明したページもご用意しています。

🌟子供向けページを見る

基本説明

古代、日本の朝廷に従わなかった在地勢力を指す蔑称として史料に見える語。山野に籠り岩屋・土窟を構えて抵抗した者たちを称し、『日本書紀』や各国風土記に名が見える。のち中世以降、能や絵巻で巨大な蜘蛛の妖怪として造型が進み、源頼光に討たれる物語で広く知られる。生物学上の蜘蛛とは本来無関係。

民話・伝承

『日本書紀』神武・景行・神功の各紀や『風土記』逸文に、各地の首長名とともに登場。大和では尾ある異形として描かれる例があり、九州では女性首長の名も見える。中世には『平家物語』剣巻、能『土蜘蛛』、絵巻『土蜘蛛草紙』で妖怪化が進展し、葛城山や北野の塚などに伝承地が伝わるが、古代記事との直接連関は薄いと解される。

徹底解説

土蜘蛛 頼光退治譚の土蜘蛛

中世以降の物語で確立した妖怪像。病に伏す源頼光の枕辺へ僧形の怪が現れ、白き血を流して逃れた跡を追うと、塚や岩屋に巨大な蜘蛛が潜むという筋立てが広まった。能では「葛城山に年経し精」と自ら語り、絵巻では多様な変化や幻術で人を惑わす。腹より無数の首や小蜘蛛があふれる異相は、魑魅の総体を象徴化した表現と解される。近世の浄瑠璃・歌舞伎はこの系譜を踏まえ、頼光四天王の武勇譚と結び付けて展開した。古代の在地勢力を指す土蜘蛛の語と、物語上の妖怪土蜘蛛は系譜を異にしつつ、名称のみが継承されたと理解される。

性格特徴については、怨念深く執拗、狡猾また、相性の良い人については、病を媒介し人を悩ます存在として忌避

主な能力・特技としては、幻術・変化(僧・美女・怪異の群像に化す)、糸を繰り出し人を絡め取る、人心を惑わし病を誘う、岩屋や塚に潜み気配を断つなどが挙げられます。

一方で弱点もあり、利刀による斬撃(膝丸・蜘蛛切など), 夜明けの光で術が弱まる, 白き血痕を追われ居所を悟られるとされています。

主な生息地は葛城山周辺, 北野の塚・古屋敷, 山中の岩屋・土窟とされています。

下図は頼光退治譚の土蜘蛛の診断評価図です。各項目の値が高いほど、その特性が強く表されていることを示しています。

頼光退治譚の土蜘蛛についてさらに詳しい情報や診断結果については、こちらをご覧ください。

このタイプの妖怪に興味がある?

妖怪診断で、あなたの性格に最も近い妖怪を発見しましょう

読み込み中...