土つち蜘蛛ぐものひみつ物語ものがたり

はじまり

むかしむかし、深ふかい森もりの中なかに、土つち蜘蛛ぐもという不思議ふしぎな妖よう怪かいが住すんでいました。土つち蜘蛛ぐもは巨大きょだいな蜘蛛くもの姿すがたをしていましたが、実じつはとても優やさしい心こころを持もっていました。

ある日ひのできごと

ある日ひ、小ちいさな村むらの近ちかくで、子こどもたちが森もりに迷まよい込こんでしまいました。村むらの人ひとたちは大おおさわぎです。

土つち蜘蛛ぐもの大だい活かつ躍やく

土つち蜘蛛ぐもはその騒さわぎを森もりの奥おくで聞きき、子こどもたちを助たすけに行いくことにしました。大おおきな足あしですばやく森もりを歩あるき、やっと迷まよっている子こどもたちを見みつけました。子こどもたちは土つち蜘蛛ぐもを見みて最初さいしょはびっくりしましたが、土つち蜘蛛ぐもの優やさしい声こえに安心あんしんしました。

土つち蜘蛛ぐもは子こどもたちを背中せなかに乗のせて、元もとの道みちへ導みちびきました。村むらの人ひとたちは土つち蜘蛛ぐもに大おおきな感謝かんしゃを伝つたえました。

物もの語がたりの結けつ末まつ

それからというもの、土つち蜘蛛ぐもは村むらの守まもり神かみとして人ひと々びとに愛あいされ続つづけました。土つち蜘蛛ぐももまた、森もりを訪たずねる人ひと々びとを見守みまもり続つづけました。