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倩兮女
けらけらおんな
又称・別名
けらけら女(けらけらおんな)
カテゴリ
霊・亡霊
性格
起源
不詳
倩兮女
けらけらおんな
基本説明
江戸の絵師・鳥山石燕『今昔百鬼拾遺』に描かれる女の妖怪。塀越しに口を大きく開け、けらけらと笑って人を惑わす姿で示される。石燕は中国の宋玉の故事を引き、艶笑で人心を乱した女の霊に擬している。具体の出没地や来歴は記されず、笑い声が不気味に響く女怪として後代に語り継がれた。
民話・伝承
版本や絵草紙に、塀よりのぞく大きな女面が「けらけら」と笑う趣向が見られ、石燕以前から笑う女の怪が流布していた。昭和以降の解説では、人通りの少ない道で一人の耳にだけ笑いが届き、気弱な者は失神するとされる旨が記されることがある。土佐の「笑い女」は笑声で人を怯ませる点で類例とされる。