石燕が中国起源の魔的概念を日本の妖怪体系に配列した事例としての邪魅像を整理する。原義は「邪なる魅(まじもの)」で、魑魅の範疇に置かれ、山林や荒野の陰気が凝り、人の心身を損なう存在とされた。具体的な姿形は典籍上固定されず、図像は観念の可視化に近い。被害は発熱や幻惑、狂躁など病と不可視の祟りの中間に位置づけられ、原因が怨恨や穢れに接したことで誘発されると解釈される場合がある。対処は禁呪・符籍・結界の類で、地に牢を描き「呼び出して封ずる」術式が伝えられ、名を問うて縛る、器物に遷すといった手続が説かれる。日本では固有の祀りや祭祀対象としての展開は乏しく、魍魎と混称されるなど総称的に扱われた。民俗的には瘴気・物の怪・付喪神とは区別され、自然地の陰気と怨みが交錯する場に現れる抽象度の高い妖怪概念といえる。
性格特徴については、執拗で陰険また、相性の良い人については、孤立した者・怨みを受けた者に寄りやすいと解される
主な能力・特技としては、瘴気を発して病を誘う、人心を惑わし怒りや怨みを増幅させる、姿を現さずに取り憑く、呼び名を識られると弱まるなどが挙げられます。
一方で弱点もあり、符咒・結界・塩や清浄の水, 名指しと封印の術, 日中の直射と風通しの良い環境とされています。
主な生息地は山林の陰地, 谷間の霧立つ場所, 人里の裏手や荒れ地とされています。
下図は図像学的解釈版の診断評価図です。各項目の値が高いほど、その特性が強く表されていることを示しています。
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