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水虎
すいこ
カテゴリ
水の怪
性格
起源
中国・湖北省の伝承に由来/日本では江戸期の書誌を通じて流入
水虎
すいこ
基本説明
中国の本草書に記された水棲の怪で、幼児ほどの体躯を持ち、堅い鱗に覆われる。秋には砂上に甲を曝すと伝えられ、虎に類する頭部や膝・爪の特徴を隠し持つと解釈された。日本では江戸期に知識人の間で川の怪異の総称として言及されることがあったが、河童とは別種として記録される例が多い。具体像は資料により差があり、詳細は不詳。
民話・伝承
明代『本草綱目』が広く知られる端緒で、原拠は『襄沔記』に求められる。中廬県付近の合流点に棲むとされ、膝頭のみを水上に曝すとする記述が伝わる。日本では『大和本草』『和漢三才図会』が河童と区別して紹介し、石燕は中国像を踏まえた図を掲げた。効能に関する記述は説が分かれ、用法や部位の詳細は諸注により異同があり、統一的理解は不詳。