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精霊風
しょうろうかぜ
カテゴリ
天候・災異
性格
起源
長崎県・五島地方
精霊風
しょうろうかぜ
基本説明
精霊風は、盆の十六日の朝に吹くとされる不吉の風。実体はなく、当たると急な発熱や悪寒、ふらつきなどの災厄を招くと畏れられた。ここでいう「精霊」は仏教でいう死者の霊(しょうろう)の意で、盆に帰る霊を運ぶ風と解される。五島ではこの日、墓や墓道へ近づかない習俗があり、霊障を避ける忌みとして守られてきた。
民話・伝承
五島では盆の十六日、朝の風に吹かれると病を得るといい、墓参や墓道通行を慎む。同じ長崎の壱岐では、病をもたらす風を死霊風・生霊風と呼び分ける例が報告され、生霊風は胸苦しさを生むという。各地には魔風と総称される信仰があり、清川ダシやヤマジ、一目連の風など、局地風が災厄の由来と解された。