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山精

さんせい

山精

山精

この子の魂が、あなたの言葉に応える

基本説明

山精(さんせい)は、中国の山地に棲むと伝えられる一本足の山の怪で、寺島良安『和漢三才図会』が中国の諸書を引いて紹介する。身の丈は一尺、あるいは三〜四尺と異説があり、一本きりの足は踵が前後逆に付くという。山中の小屋に現れて塩を盗み、蟹や蛙を好んで食らう。夜に人を犯すが、「魃」の名を唱えれば退くとされ、日本では鳥山石燕がその姿を描いて妖怪画の系譜に取り込んだ[2]

民話・伝承

山精の像は、葛洪『抱朴子』登渉篇『玄中記』『永嘉記』など中国の博物・志怪の書に源を持つ。『抱朴子』は登山者を惑わす山中の精として一本足で踵の逆さまな怪を載せ、その名を呼べば害を避けられると説く。これらを『和漢三才図会』が「山精は安国県にあり」「片足にして踵は逆」「塩を窃み、蟹蛙を食す」と要約し、逆に人が山精を犯せば病を得、家が火災に遭うなどの祟りがあるとも伝える。

一本足で人を惑わす点は、紀伊・四国の一本だたらや、九州の山童など、日本各地の一つ目・一本足の山の怪と通じるとされ、石燕は『今昔画図続百鬼』に蟹を手にして山小屋を覗く山精を描いた。中国渡来の文献怪が和漢の知識を介して日本の山の怪と重ね合わされた、習合の一例といえる。

マヤ暦守護KIN

山精が守護しているマヤ暦のKINを一覧で表示しています。

徹底解説

本バージョンは江戸期の博物誌『和漢三才図会』に引かれる中国資料と、鳥山石燕の図像解釈に基づく。山精は山中にひそみ、炊事や作業で塩を置く山小屋を窺って近づく。体格は諸本で差があり、一尺とする記もあれば三〜四尺とするものもある。最大の特徴は一本足で、踵が前後逆向きに付くため足跡が判じ難い。食性は蟹・蛙など湿地性の小動物を好むとされ、沢沿いの環境に出没しやすい。夜間に人へ色欲の害をなすと伝えられるが、旱魃の神格である「魃」の名を発すると退くといい、これは名を呼ぶ呪的制止の類型に属する。人が山精に手を下す、あるいは交わると病や火災の祟りがあるとされ、接触忌避の禁忌を示す教訓譚として機能してきた。日本では石燕が「山鬼」と注して蟹を手に小屋を覗く姿を描き、図像上の手掛かりを与えたが、在地の口承は乏しく、基本は書誌的紹介に留まる。現代的解釈は控え、古記の範囲で像を保つのが妥当といえる。

妖怪設定

この区画は物語を楽しむための当サイト独自の設定です。史実・考証ではありません。

妖怪タイプ
伝統妖怪
カテゴリ
山野の怪
レアリティ
稀少
性格
狡猾で貪欲、臆病さも併せ持つ
相性
塩を携える者に執着しやすいが、名を畏れる
能力・特技
足跡を惑わせる(踵が逆のため)夜間に人へ近づく奸計塩の所在を嗅ぎ分ける嗜好性
弱点
「魃」の名を唱えられること, 明るい焔と塩の管理が厳しい場
生息地
山中の沢沿い, 山小屋周辺, 岩陰・樹根の間

🔮妖怪バウンダリー・タイプ指標

🔮妖怪相性診断

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出典・参考文献

4
  1. 和漢三才図会 (寺島良安 1712)寺島良安(杏林堂, 1712) [古典文献] 参考資料
  2. 今昔續百鬼(今昔畫圖續百鬼)鳥山石燕((妖怪画集), 安永8年(1779年)) [図像資料]江戸時代の浮世絵師・鳥山石燕による妖怪画集『画図百鬼夜行』シリーズの第2作。「雨」「明」「晦」の3巻からなる。
  3. 抱朴子(登渉篇)葛洪((道教の修養・博物書), 4世紀(東晋)) [classical]東晋の葛洪による道教書。登渉篇に山中で人を惑わす精怪を載せ、一本足で踵が前後逆の山精が現れて塩を盗み蟹蛙を食らうこと、その名「魃」を唱えれば退くことなどを記す。後世の山精伝承の典拠となった。
  4. 玄中記郭璞 撰とも(伝)((中国の志怪・博物書), 六朝期) [古典文献] 参考資料狐は50年で女、100年で美女・巫、千年で天に通じるとし、年功で霊力を増す観念の中国起源。

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