逢魔時
一般
伝統妖怪

逢魔時

おうまがとき

又称・別名

大禍時(おおまがとき)

性格

中立だが不穏

カテゴリ

時刻・境界の怪

起源

日本各地

基本説明

逢魔時は、日の暮れに差しかかる薄闇の頃を指す言葉で、黄昏時と重なる。人の顔が判然としない境目の時間で、魔や妖怪に遭いやすいと畏れられ、小児を外に出さぬ戒めが語られた。鳥山石燕は「百魅の生ずる時」と注し、柳田国男も化け物への警戒を含む古義に言及する。地方には同義・近義の呼称が諸説ある。

民話・伝承

古くは「暮れ六つ」「酉の刻」とも称され、この頃に魑魅が動き出すといわれた。『今昔画図続百鬼』には夕景に群れる百魅の図が載る。柳田国男は「オオマガドキ」「ガマガドキ」などの語形を記し、顔の見分け難さから生じた方言を挙げる。東国の一部では思わぬ災いに通じる意が語られ、夕暮れは他界と此岸の境とみなされた。

徹底解説

逢魔時 逢魔時(伝統叙述)

逢魔時は具体の姿を持たぬが、薄闇が景物と心に及ぼす作用として捉えられてきた。家々では戸口を閉じ、幼子を呼び入れ、外歩きを慎むなどの生活規範が結びつく。石燕は夕暮れに群れ集合する百魅を描き、時刻それ自体が妖しを呼び起こす「場」と理解された。民俗誌では顔貌識別の困難さが恐怖心を誘い、道迷いや水辺の事故、山里の遭難を「魔に逢う」と言い換えて戒めとした。各地の方言は意味領域を共有しつつ、必ずしも怪異を明示せず、黄昏一般を指す例も多い。よって逢魔時は「妖怪の戦闘的存在」ではなく、境目の時間に宿る災厄観であり、暮らしの時間感覚と結び付いた注意喚起の語として伝承された。

性格特徴については、中立だが不穏また、相性の良い人については、境界での慎みを守る者には害少なく、無用に騒ぐ者には禍を招くとされた

主な能力・特技としては、境目の不安を増幅し注意力を乱す、人の見まちがいを誘い道迷いを起こす、家々を内向きにさせる規範を喚起するなどが挙げられます。

一方で弱点もあり、灯火と人声の落ち着き, 早めの戸締まりと外出の回避, 集団行動と道標の確認とされています。

主な生息地は里と野の境, 辻, 川辺, 社の近く, 山裾とされています。

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