姫路城天守を依代とし、城の鬼門・丑寅方を要とする城郭神的存在として語られる像に拠る。名は「長壁(おさかべ)」のほか小刑部・刑部とも通称があり、近世初頭までは「城ばけ物」として性や姿が一定せず、後に老姫・女怪の像が広まった。由緒は、築城に伴う社の遷座や八天堂の建立と結びつき、城の祭祀秩序に介入する霊力として理解された。人心を見透かし、時に櫛や錣などの実物を証とする怪を示す一方、祈祷や挑発に対し鬼神の大身へと転じる威容も記される。正体は古狐・城の地主神・不詳の姫君霊・人柱譚などが併記され、特定はされない。城主の治政が正しければ鎮護となり、乱れれば祟りをもたらすという、城と共同体の境界を守る霊格としての性格が強い。
性格特徴については、気高く冷厳、城主には峻厳だが礼を重んじるまた、相性の良い人については、潔白と敬意を示す者には寛容、不敬と驕慢を嫌う
主な能力・特技としては、姿形の自在変化(老姫・座頭・鬼神など)、人心を見透かす洞察、城内での怪音・灯火の発生、守護と譴責の加護・祟りの二面性、証拠物の出現(櫛・錣などの手渡し)などが挙げられます。
一方で弱点もあり、不詳(礼を失した挑発には報復する), 過度の祈祷干渉を嫌うとされるとされています。
主な生息地は播磨国・姫路城天守, 城の鬼門周辺, 城内の祭祀施設(八天堂など)とされています。
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