おぼろぐるま
鳥山石燕の図像と江戸期解釈に基づく朧車の像。半透明の牛車が朧夜に現れ、簾の位置を巨大な顔が塞ぐ。背景には平安期の車争いなどの遺恨があるとされ、個人の名指しや特定事件に直結させず、祭礼や見物の場で生じた社会的緊張が器物に宿った怪異として表象される。百鬼夜行の列に加わる存在としても理解され、音(軋む車輪)と姿(顔を持つ牛車)の二重の徴で人を驚かす。直接の加害は必ずしも語られず、恐怖と不吉の徴しとして現れ、目撃者に畏れを抱かせ退かせる類型が多い。器物怪の性格上、古い車や祭礼具が舞台となり、場所取りや見物の混乱が語りの誘因となる。過度な具体化は避けられ、朧夜と車音が出現の記号として伝えられる。
怨念に引かれて出没する寡黙で執念深い存在
争いや妬みの気配に集まりやすい
評価スコアと信頼度を可視化
詳しい相性診断は下記のテストで確認できます
夜明けとともに衰える, 争いの鎮静や場の整理で現れにくくなる