霧夜に現れる大入道
おおにゅうどう
大入道は「巨きさ」と「睨み」に本質があると整理される。姿は入道髷を結った坊主風から輪郭の曖昧な影法師まで幅があり、夜道・寺社境内・峠や湖畔など境界的な場所に現出する。見る者の視線を誘い、見上げた刹那に高さを増して威を示す類型がしばしば語られる。正体については各地で説が分かれ、動物の化生、古い石塔・巨岩の霊、あるいは正体不明の怪異として記録される。害をなす例では睨まれて倒れる、後に熱発するなどの話型が見られる一方、阿波の事例のように労を助ける半ば守護的相でも語られる。対処は、恐れずに目を逸らさぬ・矢や数珠で威を破る・正体(化け手)を突き止め退けるなど、在来の怪異退散の方法に準じる。史料上は名称が大坊主・大入道等と混称されることがあり、個別の土地ごとの語りに即して理解するのが妥当とされる。
寡黙で威圧的(地域により善悪相半ば)
驚かせに動じぬ者・信心深い者と相対して力を失うとされる
評価スコアと信頼度を可視化
詳しい相性診断は下記のテストで確認できます
喜びと楽しさの程度
📝 メモ:
喜悦・愉楽の表現は乏しい。脅かしに快楽性が暗示される程度。
怒りの激しさの程度
📝 メモ:
睨みで倒す・威圧するなど攻撃的側面。常時激昂というより威の誇示が中心のため中高程度。
慈悲深さの程度
📝 メモ:
明確な情け深さの語りは少ない。利他的行為は副次的で、意図的な慈悲とは解しにくい。
憂鬱で思慮深い程度
📝 メモ:
静かな威圧や影法師の像に陰鬱さはあるが、明確な憂愁性は語られない。
内なる平静の程度
📝 メモ:
寡黙で動じにくい像は平静さを帯びる一方、威し立てる行動で中庸に留まる。
いたずら好きで活発な程度
📝 メモ:
嚇かし・見上げさせる見世物性や“覗けば脅かす”は悪戯的。ただし本質は威嚇で過度に陽気ではない。
やさしく親しみやすい程度
📝 メモ:
基本は威圧・脅かしの怪で、親和的描写は稀。阿波の“搗いてくれる”事例がわずかな加点要素。
厳格で真面目な程度
📝 メモ:
威圧的・畏れを以て退散する型、信心や不動心に屈するなど“戒め”の機能が強い。
他者を守る傾向
📝 メモ:
基本は驚かし・害。だが阿波で労を助ける、古鼬や大獺退散に絡む伝承があり限定的守護性が見られる。
神秘的で不思議な程度
📝 メモ:
正体不詳が多く、化生・石塔・巨岩霊など諸説。夜道や境界に現れ巨体化する性質も神秘性を高める。
精神的境界の深さ
📝 メモ:
寺社・境界に出現し、石塔・巨岩・怪火と結びつく。信心や祈祷で制される関係性も霊的深度を示す。
恐れない態度に勢いを失う, 正体を見破られると消える, 弓矢や祈祷などの退散法に弱い
大入道と性格や特徴が似ている妖怪たち
💡 相性度は性格や特徴の類似性に基づいて計算されています