からかさ小僧こぞうと不思議ふしぎな森もり

はじまり

むかしむかし、ある村むらの近ちかくにある不思議ふしぎな森もりには、からかさ小僧こぞうという妖よう怪かいが住すんでいました。からかさ小僧こぞうは一つ目めで長ながい舌したを持もち、一本足あしでぴょんぴょん跳はねることができました。

森もりの仲間なかま

からかさ小僧こぞうは森もりの中なかで友達ともだちをたくさん作つくりました。鳥とりや動どう物ぶつたちと仲良なかよく遊あそび、いつもにぎやかでした。でも、村人むらびとたちはからかさ小僧こぞうを怖こわがっていました。

ある日ひ

ある日、小ちいさな男おとこの子こが森もりの中なかで迷まよってしまいました。からかさ小僧こぞうはその子こを見みつけると、「どうしたんだい？」と優やさしく話はなしかけました。男おとこの子こは「帰かえり道みちがわからないんだ」と泣ないていました。

大だい活かつ躍やく

からかさ小僧こぞうはすぐに男おとこの子こを背中せなかに乗のせ、「ぴょん」と一本足あしで飛とび跳はねて、村むらまで案内あんないしました。村人むらびとたちが心配しんぱいして待まっていると、からかさ小僧こぞうと男おとこの子こが笑顔えがおで戻もどってきました。

村人むらびとたちは「ありがとう！」と感謝かんしゃし、これからはからかさ小僧こぞうを怖こわがらずに友達ともだちとして迎むかえることにしました。それ以来いらい、森もりと村むらはもっと仲良なかよくなりました。