金霊は道徳的実践への報いを象徴する霊的概念として江戸の絵画や解説に示され、家々の繁栄は天与の理に属すると解かれた。実在の来訪神のように訪問するというより、無欲と善行がもたらす福の「気」と理解される。一方、金玉は怪火・玉状の来訪物として各地に語られ、家内で丁重に祀れば財の縁起を呼ぶが、削ったり傷つけたりすれば滅びの兆しに転ずるという禁忌が随伴する。近世の草双紙や怪談集では、夕空を漂う銭の精の群や、轟音とともに飛来して正直者に入る球体の描写が見られる。昭和以降の再話では家運の興亡と結び付けて解釈される傾向があるが、古記録では象徴性や怪火譚としての性格が強い。地域伝承間で名称と性質が重なり合うため、資料ごとに「金霊」「金玉」の使い分けが異なる点に留意する必要がある。
性格特徴については、清浄と倹徳を好み、貪欲と乱心を忌むまた、相性の良い人については、勤勉・正直・節度を重んじる家と相性がよい
主な能力・特技としては、福徳を兆す、正直者に寄りつくとされる、家産の充実の象徴となる、怪火・光球として出没する伝承があるなどが挙げられます。
一方で弱点もあり、貪欲・不浄を忌避する, 形状を損なうと凶に転ずるとされるとされています。
主な生息地は人家の土蔵周辺, 家の床の間, 里近くの林間, 黄昏の空中とされています。
下図は金霊・金玉 伝承整理版の診断評価図です。各項目の値が高いほど、その特性が強く表されていることを示しています。
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