蛇王姫
一般
伝統妖怪

蛇王姫

じゃおうひめ

性格

誇り高く執心深いが、誓約には篤い

カテゴリ

蛇神・霊蛇

起源

和泉国(現・大阪府泉南市)

基本説明

泉南市・長慶寺に伝わる雌の大蛇で、多数の蛇を率いたとされる。寺近くの池に棲み、寺の守護存在として祀られた。文政年間の頃、旅の女に化けて住職・鐘山和尚に近づいたが、挙動を怪しまれ斬られる。臨終にあたり長慶寺を護ることを誓ったという。池は後に埋め立てられ現存しないが、蛇王信仰の一環として語り継がれる。

民話・伝承

長慶寺の縁起伝承では、池に住む大蛇が女に化けて住職へ近づくが、正体を見破られ命を落とす。最期に寺護りを誓い、以後は鎮守として畏敬されたという。語りは『泉州むかし話』や近畿の怪異事典に概要が記され、年代は文政期頃とされる。名の由来や称号の体系的根拠は不詳だが、各地の蛇王・蛇王権現信仰と通底すると理解される。

徹底解説

蛇王姫 長慶寺伝承・蛇王姫

和泉国・長慶寺の池に棲む雌の大蛇として伝わる。多数の蛇を率いることから「蛇王」の称が付され、寺の境内近くで密やかに人々を見守ったという。文政年間頃、住職・鐘山和尚の美しさに心を奪われ、迷い女に化けて寺に入り込む。和尚は挙措を怪しみ刀でこれを斬るが、大蛇は息絶える間際、長慶寺を守護することを誓って没したと語られる。以後、池辺は供養と畏敬の場となり、蛇を害さぬ戒めや雨乞い・五穀の実りを願う祈りと結びついて語られた。名称の由来や称号の序列は明確でなく、各地の蛇王(蛇王権現)信仰の影響が指摘されるにとどまる。池は後年に埋め立てられ、具体的な遺構は見られないが、地域の口承と寺伝の中にその像が保たれている。

性格特徴については、誇り高く執心深いが、誓約には篤いまた、相性の良い人については、祈りや供養を欠かさぬ者に加護、慢心する者に戒め

主な能力・特技としては、変化(女の姿)、配下の蛇を率いる統率、水辺の守護、雨乞い・稔りに関わる霊験(伝承上の信仰)などが挙げられます。

一方で弱点もあり、僧の識破と刀剣による退治, 執心が仇となるとされています。

主な生息地は寺の池, 社寺の境内周辺, 水辺の洞とされています。

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