夜よるに出でる不思議ふしぎな馬うまの骨ほね

はじまり

むかしむかし、土佐とさの国くにに古ふるい道みちがありました。その道みちはすこし怖こわくて、夜よるに歩あるく人ひとはいませんでした。しかし、一ひとりの元気げんきな少年しょうねんがその道みちを勇気ゆうきを出だして歩あるくことにしました。

ある日ひのできごと

• 少年しょうねんが道みちを歩あるいていると、カサカサと音おとがしました。
• 振ふり向むくと、そこには衣ころもをまとった馬うまの骨ほねが！
• 少年しょうねんは驚おどろきましたが、しっかりと立たち向むかいました。

大だい活かつ躍やく

少年しょうねんはあえて話はなしかけることにしました。「どうしてここにいるの？」と聞きくと、馬うまの骨ほねは小ちいさな声こえで「供養くようが足たりないんだ」と答こたえました。少年しょうねんは心こころを痛いため、「何なにかできることはないの？」と言いいました。

馬うまの骨ほねは優やさしい声こえで、「お祈いのりをしてくれれば助たすかる」と言いいました。少年しょうねんはその場ばで一生懸命いっしょうけんめいにお祈いのりをしました。すると、馬うまの骨ほねは柔やわらかい光ひかりに包つつまれ、静しずかに消きえていきました。

結けつ末まつ

それからというもの、みんながその道みちを安全あんぜんに歩あるけるようになりました。少年しょうねんは村むらのみんなに畜生供養ちくしょうくようの大たい切せつさを教おしえ、みんなでお祈いのりを続つづけました。