天探女
一般
伝統妖怪

天探女

あめのさぐめ

性格

洞察的・反語的

カテゴリ

神格・妖女

起源

不詳(記紀伝承上は高天原および摂津・難波高津に関わる)

基本説明

『古事記』では天佐具売、『日本書紀』では天探女と表記される女神。天若日子(天稚彦)に付き従う存在として登場し、雉の鳴女を不吉と告げた逸話で知られる。巫的な吉凶判断に関わる性格を持つと解され、天邪鬼の原像とする民俗学的見解がある。天津神か国神かは史料により扱いが分かれ、神格の位置づけが特異とされる。

民話・伝承

葦原中国平定で復命しない天若日子のもとへ遣わされた雉の鳴女の声を、天佐具売(天探女)が不吉と告げ、天若日子は雉を射る。矢は高木神に届き、言挙げののち返されて天若日子の胸を貫く還矢の譚が伝わる。摂津国風土記逸文や万葉集には、天探女が天磐船で高津に泊まったとする記事・歌が見え、難波高津との縁が語られる。

徹底解説

天探女 伝承準拠・天探女

天探女は記紀に名が見える巫的性格の女神で、吉凶を告げる言葉が事態を転回させる存在として描かれる。天稚彦(天若日子)に随行したとされ、鳴女の声を不吉と断じた場面は、神意の伝達と言挙げが政治祭祀と結びついた古層の観念を反映する。『古事記』では天佐具売とし、『日本書紀』では天探女と異字を用いる。摂津国風土記逸文や万葉歌により、天磐船で高津に泊した伝承が知られ、難波の地名説話と結び付く。天津神か国神かの属性は史料ごとに揺れ、尊称の付与も一様でない点が特異である。民間伝承研究では、逆らい・へそ曲がりの性を帯びる天邪鬼の原像と目されることがあるが、直接の習合を断定しない立場もある。今日伝わる祭祀例は少なく、和歌山の平間神社では天佐具売命、相模の照天神社では縁を探す女神として伝承される。創作的付加を避け、史料記載の範囲でその性格は「占断・言挙げにより事態を動かす女神」と要約できる。

性格特徴については、洞察的・反語的また、相性の良い人については、慎重な人物や占断を尊ぶ者と相性が良いが、慢心する者とは相克

主な能力・特技としては、吉凶の占断、言挙げによる事態の転回を促す、神意の徴を読み取る、随神としての随行などが挙げられます。

一方で弱点もあり、神意に背く者との関係悪化, 発言が禍を招くと受け止められる場合がある, 立場の不明確さから敬避されるとされています。

主な生息地は高天原(伝承), 摂津・難波高津(伝承地), 不詳とされています。

下図は伝承準拠・天探女の診断評価図です。各項目の値が高いほど、その特性が強く表されていることを示しています。

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