基本説明
鳥山石燕の『今昔画図続百鬼』に描かれる家怪で、乱れ髪の醜い老女が天井から逆さにぶら下がる姿で示される。夜更けに天井より現れて人を驚かすが、直接の害は加えぬと解されることが多い。天井という境界から出入りする異界の存在と見る説、また当時の言い回し「天井を見せる」を踏まえた石燕の言葉遊びによる創作とする見解がある。
民話・伝承
成立は絵画資料に基づく観念的怪異とされる。江戸の怪談集には天井裏の怪が旅人を悩ませる話型が見られ、天井からの出現というモチーフが共有される。山梨では夜中に天井から「天吊るし」と呼ばれるものが現れるという民間伝承が記録されるが、危害は特にないとされる。これらはしばしば関連付けられるが、由来や性格は資料により見解が分かれる。
コレクション収録
この妖怪は以下のコレクションに収録されています:
徹底解説
鳥山石燕が示した図像的原型に基づく解釈。家屋の天井は内と外、俗界と異界の境であり、そこから逆さに降りる姿は境界の転倒を象徴する。出現は主に夜半、人の気配が鎮まった頃とされ、視覚的な驚愕を与える以外の実害は伝えられない。近世の言語遊戯や家内安全への戒めと結び付けて読まれることが多く、家の手入れや天井裏の不潔・危険を暗に警告する寓意的存在として解釈される。後世には天井裏の物音や風音、獣の気配をこの怪に擬する再解釈がなされ、家怪一般の系譜に位置づけられる。
妖怪設定
この区画は物語を楽しむための当サイト独自の設定です。史実・考証ではありません。
- 性格
- 無害・寡黙
- 相性
- 夜間・静寂を好む
- 能力・特技
- 天井からの出没人心を驚かす気配を消して佇む
- 弱点
- 明るさに弱いとされる解釈, 人の目に慣れられると影が薄くなる
- 生息地
- 家屋の天井裏, 座敷の梁間, 廊下の上部空間
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