鳥山石燕の図像および付記に基づく理解に徹し、後世の脚色を控えて再記する。否哉は水辺に佇む女の後ろ姿として表され、水面には老人の相貌が映る。名は東方朔の「怪哉」を踏まえた語りで、石燕が寓意的に造形した可能性が高い。若さと老い、美貌と醜相、表と裏の反転を一枚の画面で対置し、人の見目に迷う心を戒める意匠と読まれてきた。確かな口承譚は乏しく、図像解釈の範囲で性格づけられるにとどまる。呼称「いやや/いやみ」は資料により異なり、意味は「否」「いや」に通じる拒絶・反撥を示唆するともされるが、文献上の確定はない。
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