えんえんら
鳥山石燕『今昔百鬼拾遺』に描かれる煙の妖怪。名中の「羅」は薄布を指し、薄紗のごとくたなびく煙の精を表す。古来、囲炉裏や竈から立つ煙に気配を見た観念と結びつき、形を定めず漂う姿で示される。史料上は石燕の画による定着が主で、具体の害や徳は明示されず、煙そのものの化生として理解される。
確かな古記録は少なく、石燕の挿絵と註によって知られる。民間では囲炉裏の煙に顔影が見える、夜半に竈煙が逆流して人を驚かすといった類例が語られ、気の乱れや住まいの不浄と結びつけられることがある。煙が人形を結ぶという言い回しもあり、形なきものが一時に姿を取る寓意として用いられるが、特定の土地に限定した伝承は不詳。
石燕の図像に基づき、薄布のように幾重にも重なる煙が人面を結ぶ相を強調した解釈。害をなすより、家内の気の偏りや火の扱いの戒めを示す存在として語るのが民俗的整合性にかなう。一定の姿を保たず、風や温度で形を変え、視た者の心持ちに応じて面相が現れては消えるとされる。
性格特徴については、淡泊で執着が薄いが、乱れに誘われ寄り集うまた、相性の良い人については、清浄で風通しのよい場を好み、湿りや澱みに惹かれやすい
主な能力・特技としては、姿を変えて人面や獣形を結ぶ、匂いを留めて出所を知らせる、風に乗り移動し、輪郭をぼかすなどが挙げられます。
一方で弱点もあり、強い風で形を保てない, 水気により拡散しやすい, 火勢が弱いと現れにくいとされています。
主な生息地は囲炉裏や竈の周り, 茅葺の屋内の梁間, 夕暮れの路地や谷間とされています。
下図は薄羅の煙精の診断評価図です。各項目の値が高いほど、その特性が強く表されていることを示しています。
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