はじまり

むかしむかし、越後えちごの国**[くに]に妙多羅天みょうたらてんという優やさしい女じょ神しんがいました。彼かの女じょは山やまの中なかにある小ちいさな祠ほこらに祀まつられ、人ひと々びとに大たいへん親したしまれていました。

ある日ひのできごと

ある日ひ、村むらに大雨おおあめが降ふり続つづき、みんなが心配しんぱいしていました。村人むらびとたちは妙多羅天*[みょうたらてん]にお願い[おねがい]して、*雨[あめ]が止やむように祈いのりました。

大だい活かつ躍やく

妙多羅天みょうたらてんはその祈いのりを聞きいて、優やさしい光ひかりを放はなちました。その光ひかりは空そらを輝かがやかせ、雨あめはすぐに止やみました。村むらの人々ひとびとは喜よろこび、妙多羅天みょうたらてんに感謝かんしゃしました。

伝説でんせつの誕生たんじょう

その後ご、妙多羅天みょうたらてんは村むらの守まもり神がみとして、ずっと大事だいじに祀まつられました。そして、子どもたちが安全あんぜんに暮くらせるように見守みまもり*続つづけました。

おわりに

そして今いまも*、妙多羅天みょうたらてんはみんなを守まもり、幸しあわせを運はこぶ女じょ神しんとして、越後えちごや出羽でわの人々ひとびとの心こころに住すんでいます。