はじまり

むかしむかし、ある村むらの近くに美しい川**[かわ]が流れていました。その川*[かわ]には龍女りゅうじょと呼ばれる*不思議[ふしぎ]な存在そんざいが住んでいると言われていました。

ある日のできごと

ある日、村むらの少年しょうねん、太郎たろうは川かわで遊んでいました。突然とつぜん、水面すいめんがきらきらと光*[ひか]り始め、美うつくしい*女性[じょせい]が現れました。

"こんにちは、太郎たろうさん。私は*龍女[りゅうじょ]といいます。"

太郎[たろう]はびっくりしましたが、*龍女りゅうじょが*優[やさ]しい*笑顔えがおを見せてくれたので、安心あんしんしました。

不思議ふしぎなお願い

龍女りゅうじょは太郎たろうに言いました。

"川かわの水みずが少すくなくなってしまいました。お願い[おねがい]だから、みんなで雨あめを祈いのる祭まつりを開いてください。"

太郎たろうは村むらに戻り、村人むらびとたちにその話はなしをしました。皆みなは協力きょうりょくし、すぐに祭まつりを開くことにしました。

大成功だいせいこう

祭まつりの夜よる、村人むらびとたちが集あつまり、楽たのしく踊おどりながら雨あめを祈りました。そのとき、空そらが曇くもり、しとしとと雨あめが降ふり始めました。川かわの水みずは増ふえ、村むらは潤うるおいました。

ありがとう、龍女りゅうじょ

太郎たろうは川かわに行き、龍女りゅうじょに感謝かんしゃを伝えました。龍女りゅうじょは笑顔えがおで"ありがとう、太郎たろうさん。あなたたちのおかげで川かわは救すくわれました。"と答えました。

その後そのごも、村むらは龍女りゅうじょを大切たいせつにし、毎年まいとし祭まつりを開くことにしました。